処女騎士の異名で敬愛される王女アリアは、謎の魔道士ネクロマンサーによる死の呪いで苦しむ父を救うべく、癒しの魔力を秘めるという一角獣の角を得んと、危険な探索に旅立つ。
伝説の幻獣である一角獣は奇怪な動植物や魔獣・亜人が跳梁跋扈するいにしえの廃都ゾシークの庭園にのみ棲息するという。
そして不確かな伝承ではあるが、ゾシークには広大無比な地下迷宮があり、ネクロマンサーはその最深層に居を構えているとも語られている。
かつて剣の師と仰いだ東方の剣聖テン=ゼンが一年前に消息を絶ったのも廃都ゾシーク近隣の魔境であり、アリアは廃嫡を覚悟で王位継承の証・聖剣ベネトナーシュを持ち出し怪異に対抗せんと図った。
供をするのは宮廷魔道士見習いイシュカただひとり。
その行く手にはネクロマンサーが差し向ける異形の怪魔どもが立ちふさがる。
国王の全身に闇の刻印が増殖し絶命するまでは七日間。果たしてそれまでにアリアの探索行は成就するのか? |